事業目的

令和8年度事業計画

「トランプ関税」による激震とともにスタートした2025年は、「関税」が貿易や国際物流関係者のみならず、世間一般においても大きな注目を集め、「関税」が日々の生活や世界経済に与える影響が改めて認識された年となりました。
自由貿易による経済発展の流れに逆行する自国保護的な政策や、それに応酬する対抗措置によって国際社会の分断が進む中、安定的なサプライチェーンを確保するためには、国際物流の多元化・強靭化が不可欠であることが明らかとなっています。
こうした環境下において、2025年3月には京都においてIFCBA(国際通関業連合会)世界会議が開催され、加盟各国・地域の通関業者が一堂に会し、関税政策の変化や経済安全保障、経済連携協定等の戦略的活用などについて活発な議論が行われました。
その中で、通関業者および通関士が、単なる申告実務にとどまらず、関税・通商政策を踏まえた専門的助言を行う存在へと役割を拡大していく必要性が共有されました。
韓国ではすでに、輸出入申告業務に加え、経済連携協定を戦略的に活用するためのコンサルティングを提供する通関業者が存在しています。我が国においても、日本通関業連合会による「EPA関税認定アドバイザー制度」がスタートし、93名が第一期生として認定を受けるなど、通関士の専門性を活かした新たな取り組みが始まっています。
また、近い将来、申告書の作成や審査といった業務の一部がAIにより自動化されることが予測されており、通関士の業務の進め方や必要とされるスキルは大きな転換期を迎えています。
東京通関士部会では、こうした変化に後れを取ることなく柔軟に対応できるよう、国内外の情報を積極的に収集するとともに、通関士が提供できる新たな価値や活躍の分野を模索し、発信してまいります。
以上の方針に基づき、令和8年度の事業計画案を以下のとおり策定いたしました。

  1. 税関当局との連携
    (1)税関当局に対する意見・要望の発信
    (2)税関当局との行事等への積極的な参加(税関行政および通関業務に関する情報収集・発信)
    (3)テロ関連物資や社会悪物品の水際取締りに対する積極的な協力

  2. 通関業務の調査・研究
    (1)日本通関業連合会および全国各通関業会との連携・情報収集(他港研修実施)
    (2)諸外国の通関業会との連携・通関関連制度等の情報収集(他港研修実施)
    (3)通関士の地位(社会的認知度および企業組織内での位置づけ)向上を阻害する要因の調査・研究

  3. 分科会活動の充実
    (1)AEO認定通関業者制度推進に関する情報収集および発信
    (2)通関士部会ホームページの機能強化およびコンテンツの充実
    (3)デジタル通関士手帳の開発および情報発信ツールの検討
    (4)ダイバーシティ推進およびウェルビーイング向上に向けた活動

  4. 通関士の知識および資質向上を目的とした教育活動
    (適正通関、業務効率化、ITリテラシー向上を含む)
    (1)通関士研修の開催
    (2)法令およびAI技術等に関する調査・研究・情報収集および発信
    (3)講習会・セミナー等の企画・実施

  5. 会員との連携
    (1)ホームページ等を活用した情報発信および会員間コミュニケーションの促進
    (2)若手通関士および通関士有資格者が参加しやすい業会活動の推進
    (3)各地区会員および各地区通関協議会との連携・協力

  6. その他
    (1)東京通関業会主催の通関業務従業者研修への支援
    (2)集合形式の活動の積極的な実施
    (3)各種講習会・研修会への講師派遣
    (4)その他必要な事項

会員の皆様のご理解とご支援を賜りながら、これらの活動を推進してまいりたいと存じます。通関士部会ホームページの積極的なご活用および当部会主催の各種活動へのご参加を心よりお願い申し上げます。

以上

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